IT導入補助金を過去に使った事業者は、デジタル化・AI導入補助金2026に再申請できる?

2026年から、IT導入補助金が「デジタル化・AI導入補助金」と制度名称を変更して実施されます。
以前にIT導入補助金を利用していて、今回も申請したいと思っている事業者様もいるでしょう。再申請ができるのか、ポイントをまとめました。
IT導入補助金を使ったことがあっても再申請は可能
2022~2025年度にIT導入補助金を利用した事業者であっても、デジタル化・AI導入補助金2026へ再度申請することは禁止されているわけではありません。
ただし、過去に補助金を活用している場合、「何のために再度補助金を使うのか」という点について、より明確な説明が求められます。
制度名称が変わったからといって、同じ内容を再度補助対象として申請できる、というわけではない点には注意が必要です。
再申請の条件
毎年度同じ事業者が無制限に使えるわけではありません。
過去のIT導入補助金では、2回目の申請に以下の条件がありました。
- 前回と別の枠、別の事業内容であること
- 前回の交付決定から12ヶ月以上経過していること
- 1回目の事業の実績報告や手続きが完了していること
デジタル化・AI補助金の規程では、再申請には3カ年の事業計画の策定と次の条件達成が追加されました。
- 給与支給総額の年平均成長率を「物価安定の目標+1.5%」以上向上
- 賃金引上げ計画を従業員に表明
これは、デジタル化による生産性を向上し、従業員の処遇改善につなげるためだと考えられます。
未達になると、補助金の全部または一部の返還が求められます。実現可能な計画策定が重要となります。
再申請時に押さえておきたいポイント
デジタル化・AI導入補助金2026で再申請を行う際、制度上の前提として押さえておきたいのが、再申請は「前回と同じ内容の繰り返し」では認められないという点です。
再申請では、過去に導入したITツールについて、導入によってどのような業務改善が行われ、実際に活用できているかなどの活用状況や成果が見られます。
前回と同一目的・同一内容になっていないこと、前回の導入を踏まえた「次の改善ステップ」となっているかが判断ポイントとなるでしょう。
不動産業における再申請の考え方
ここまでの内容だとイメージがしにくく感じますよね。
不動産業会社を例に挙げてみます。
2023年度にIT導入補助金を活用して「物件掲載用のホームページ作成ツール」を導入していた事業者が、2026年度に再度補助金を活用するとします。
同じ目的でホームページを作り直す、といった内容では再申請は通らないでしょう。
一方で、別の業務課題があれば、前回とは異なる目的のデジタル化として改善を図ることできます。
業務課題例
- 問合せ後の対応履歴が担当者ごとに管理されている
- 反響情報や顧客情報が社内で共有できていない
- 対応漏れや対応品質のばらつきが発生している
前回:集客・情報発信のデジタル化
今回:顧客対応・業務管理のデジタル化
というように、段階的な業務改善として位置づけられます。
再申請での注意点
再申請を検討するときに、よくある注意点として
- 制度名称が変わったので、別制度と思ってしまう
- 「AI」に引っ張られ、実態に合わない内容を申請してしまう
必ずしもAI搭載の機能がいいというわけではありません。
自社が抱える悩みや課題を解決できるITツールを選択し、業務改善を推進することが重要です。
詳しくは、デジタル化・AI導入補助金の制度説明の記事を参照ください。
まとめ
2022~2025年度にIT導入補助金を利用していても、デジタル化・AI導入補助金2026への再申請は可能です。
前回と同じ取り組みではなく、前回からの延長として次の業務課題を考えなければいけません。
再申請は「もう一度補助金を使う」ことではなく、事業のデジタル化を進める取り組みとして考えましょう。
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